消えたい は 消えない

鬱 うつ 病のリハビリのような 意味のあるような無いような

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

DAY 39

静まり返った部屋の中で、 不意に大きな音が鳴るというのは なかなかのストレスで これが人間の声であり、行動であると なおさら辛かった。 2日目で 「これはシンドい…」と 看護師さんに相談しようか考えた時、 その音の主の隣人に 部屋移動の手配がされ始…

DAY 38

「こういう病棟に居たんだな…」 そう思いながら歩き、 階段を上り、 そして、新しい部屋に通される。 3人部屋だった。 隣の人は、明らかに挙動不審が 全面に出ている人で 不意に独り言を怒鳴った。 一人 無音だった部屋から、 音が突然鳴る世界に移動してき…

DAY 37

部屋の移動が告げられる。 一人部屋の孤独とは ここでお別れとなる。 部屋の外に出て、 初めて通路 を知る。 思えば、 「自分が今、どんな建物の中に居て その現在地まで辿り着く道筋を知らない」 なんて経験は、 普通はしない。 それは ペットが買われ、ケ…

DAY 36

外界を知らない、知れないことが 私には心地良かった。 孤独を好むか嫌うか、の 違いかも知れない。 私自身、 どんな状況でも 誰とでも 明るく振る舞える…スキルを持つ。 場を和ますことも 人前に立つことも 堂々と振る舞える…スキルを持つ。 そうして生きて…

DAY 35

ずっと一人… のようで、 必ず看護師さんは来て バイタルチェックをしに来る。 それと 清掃などの介護士さん。 人は不思議なもので どんな環境でも慣れていき、 少しの接点でも 人を覚え、緊張感が消えていく。 良く考えてみれば、 患者を受け入れる、あちら…

DAY 34

死にたい と熱望するわけじゃない。 死ぬことが正しい と思う。 これについては 入院を通して変わることはなかった。 この白い部屋に居た時までは 特にそれは強く、 誰とも接することの無い 現実感の無い 冷たい空間が 「生きているとも死んでいるとも言えな…

DAY 33

主治医は 毎日来てくれるわけではなく、 時折、様子見…で来ているような 気がした。 とにかく私はもう 精神的に「上がる」ことの無い状態 だったから、 『落ち着いている』と判断され、 日中はドアの鍵を外され、 『部屋から出ても構わない』とされた。 しか…

DAY 32

白い壁 …は、 数日の間は ただただ白い壁だと思っていた。 この部屋には 洗面台があったので ベッドから離れて そこに動くことを繰り返すうちに 壁に何か書かれていることに 気付いた。 よくあるような、 人生への愚痴だった。 女の子が書いたようだった。 …

DAY 31

ずっと ベッドに居た。 あの時、 何を考えて どう過ごしていたのだろうか。 思い出しても 思い出しても 真っ白な部屋のことは 思い出せるのに 有り余る時間を どう過ごしていたのか 記憶が無い。 ただただ ずっと ベッドに座り そのシングルベッドのスペース…

DAY 30

真っ白で 冷たい感じのする部屋。 でも それが心地良かった。 隔離されていることを 強く感じたけれど それで良かった。 ただ、窓があって その外側は 看護師さんの通路になっていたから、 トイレをしているのが 見られ放題…さすがにそこは塞いでもらった。 …

DAY 29

部屋の移動を伝えられる。 …いちいちストレッチャーに乗り、 また拘束具で拘束され また天井だけを見て移動。 当時は 何にも考えることもなく、 なすがままになっていた。 今思えば、 あれはまだ入院したての人間に 建物の構造や部屋の位置などを 把握させな…

DAY 28

食事が運ばれてくる時、 時間が分かった。 入院生活も2週間もすると 何もしない時間が苦痛になるのだけれど、 入院したての時、 全く気にならなかった。 ただただ過ぎる時間を 特に何も考えず… 何も考えられなかったのかもしれない。 思い出してみても、 ど…

DAY 27

今日、認知症の人が 一般病院で身体拘束を受けている割合が 45%と高い というニュースを見た。 私が居た精神科病棟には お年寄りも数名見受けられた。 認知症だっただろうか。 静かな人も居たが ずっと叫んでいる人も居た。 繰り返し繰り返し、 休まず動き…

DAY 26

蓋の無い便器、 その真上に監視カメラ。 トイレをしているのが見られている感は あまり気分の良いものではなかった …けど、 「まぁ…別にどうでもいいや」と 変に環境に満足していた。 ただ、大きい方をして 拭いた後の手を 「どうしてもハンドソープなり石鹸…

DAY 25

看護師さんが 予想以上に優しい と感じた。 こうして後から思えば、 精神科病棟の看護師さんは その他の科より優しいのかもしれない。 そのぐらい、丁寧に扱われる感があるのは 激昂、激怒、興奮をする患者が多いのと 極度に落ち込んだりする患者が居るから…

DAY 24

最初に運ばれた部屋は 確か2日か3日しかいなかったと思う。 そしてまた、 外の世界は分からない。 この、 「見える世界が部屋の中だけで、 外界が分からない。」という感覚、経験は なかなか味わえるものではない。 途中、救急車で長距離移動まで 挟んでい…

DAY 23

こうして 精神科病棟での 入院生活が始まっていく …わけだが、 まだ1年前のことだからなのか かなり鮮明に覚えていて 映像が脳内に浮かび上がる。 可能な限り 思い出して 記憶を辿り 記憶を整理して 書いていくものが 自分の為になり、 誰かの為になるとい…

DAY 22

どこを走っているかは 全く分からないまま、 サイレンを響かせて だいぶ長い間 救急車は走った。 ようやく到着して、 ストレッチャーごと降ろされ 看護師さんが出迎えてくれて 挨拶された。 変わらず固定されたままで、 上と横しか見えないので チラッとしか…

DAY 21

尿道の処置で 数名の看護師に脱がされ、押さえられ、 腕の拘束具が外され、 その最中に 別の看護師は右横で目の処置をしてくれた。 そして慌ただしく ストレッチャーに移動させられ また固定され ゴロゴロとストレッチャーは動き、 まだ痛む眼に映る天井が …

DAY 20

看護師さんが言うには 午前中には他の病院に 移送されるとのこと。 それが良いか悪いかは分からないが とにかく今の状況からの 変化を求める自分がいた。 そして その時は来る。 大人数の男性看護師が 一斉にやってきて まず、行ったのが 尿管からの管の排出…

DAY 19

原因の分からない目の痛みを 訴える私に、 駆けつけた看護師がしてくれたのは 目を洗う…ように 水?を掛けて拭く作業。 それでも少しは楽になり 気が抜けたのか 痛みを我慢して暴れた分、 疲れて寝落ちた。 …また 何時間経っただろうか。 目が覚め 変わらぬ…

DAY 18

何時間…経っただろうか。 静寂の中、苦しみに耐え続けていると 突然 激しく目が痛み出した。 針で刺し貫くような痛みだ。 (未だにその原因は謎のままである) 謎いきなりここまで痛み出したのか 謎過ぎて力一杯目をつぶって悶え苦しみ考える。 遠くで聞こえ…

DAY 17

女性の看護師さんが来た。 腕の痛みを説明したが 拘束されている腕の部分の鍵は 別の人間の許可によるのだと言う。 「鍵システムなのか…」 外さなくて構わないから、 出来る限りで緩めてほしい、と伝える。 身体は起き上がらない 腕の部分は見えない どうな…

DAY 16

目が覚めた時の記憶は、 薄暗いベージュ色の世界で 息苦しさと共に 手首の痛みに気付いた。 現状把握に しばらく時間が掛かったけれど、 「拘束されてんだな、これ」と 納得と憤りに包まれた。 右を向いた側の壁の ご丁寧に ちょうど読める位置に、 「あなた…

DAY 15

診察室に入ると 医師が3人ほど居て 看護師は居ない。 そこも 病院よりも研究機関の感じがして 診察と言うより 淡々と ただの尋問をされた感じがした。 聞かれるだけ聞かれ 答えるだけ答えて 審議タイムが行われ 優しい言葉で診察台に 横になるように言われ…

DAY 14

警察のお世話になり、保護され、 かつ 安定の見られない時…の判断だろうか 「救急の精神科」に 搬送された。 救急車も乗り付けるスペースがあって、 (救急専門の精神科なんてあるんだな…)と 思いながら 警察官3人と身内と… (も少し人数が居たような記憶…

DAY 13

今朝、テレビで 「パニック障害」について語る 長嶋一茂氏を見ていた。 「脳が誤作動を起こす」と言っていた気がする。 脳が壊れた状態は 様々な症状を引き起こして、 経験の無い人には分からない世界へ 連れていかれる。 誰かの 「頭が痛い」 「お腹が痛い…

DAY 12

健康で健全なところから 「自殺」について思えば、 悲しみや苦しみや、 絶望感に包まれて 人は死に向かう …ようだったけれど 少なくとも私の実際は違った。 どちらかと言えば むしろ 希望にも似たような、 それは 生きていることの罪悪感…、 生きていて申し…

DAY 11

死ぬこと について探す人は きっとどこか 共通点があるのだろうと思う。 その時の私も 死を望む人、死を求める人が どこか仲間のように思えて たくさんの書き込みを見つけては ずっと眺めていた。 去年、2017年の 神奈川県座間市の Twitter絡みの事件の…

DAY 10

「今日という日は、 誰かが 生きたかった明日」 というような台詞を聞くけれど、 「今日という日は、 私が死んだ 次の日のはずで 私が生きて いたくなかった明日」 って思うことも あるんだなって知る。 そんな感覚は、 わからない わかりたくもない 考えな…