消えたい は 消えない

鬱 うつ 病のリハビリのような 意味のあるような無いような

DAY 28

 

食事が運ばれてくる時、

時間が分かった。

 

 

入院生活も2週間もすると

何もしない時間が苦痛になるのだけれど、

入院したての時、

全く気にならなかった。

 

ただただ過ぎる時間を

特に何も考えず…

 

何も考えられなかったのかもしれない。

 

 

思い出してみても、

どんな部屋で、どんなことがあったか とかは

記憶にあっても

何を感じて何を考えていたか…が全く無い。

 

身体は死ねなかったけれど

心は死んでいたんだろう。

 

 

食欲も無かったけれど、

食べ物を粗末には出来ずに生きてきたので

完食はしていた。

 

美味しかった。

病院食…のイメージとは違う、

ごくごく一般的な質、量、味付け。

 

 

食後、コップに水と

歯ブラシ、そして吐き出す入れ物が

運ばれた。

 

歯ブラシは、自殺する直前まで使ってて

バッグに入っていたものを

出してくれたようだ。

 

入院になって、

それが一番の私物になるとは

思わなかった。

 

 

歯ブラシ後の吐き出す用の入れ物。

あれだけは使わなかった。

トイレがあるのだから

そこでいいです と伝えて。

 

自分の吐き出したものを

誰かに渡して処分してもらう…のは

だいぶ心苦しいし

単純にキモい。

 

 

精神科病棟では

自分の中の人間としての尊厳…を

慣れない初めての環境において

たくさん知ることになっていく。