2018-11-23 DAY 32 白い壁 …は、 数日の間は ただただ白い壁だと思っていた。 この部屋には 洗面台があったので ベッドから離れて そこに動くことを繰り返すうちに 壁に何か書かれていることに 気付いた。 よくあるような、 人生への愚痴だった。 女の子が書いたようだった。 いつか誰かが書いたそれが、 時間を経て 私に届いた訳だが 読んでも何も出来ないし、 他者と触れることの無い 今の生活なのに 得体の知れない誰かが 姿形無く 文字だけで接してきたことに 妙な憤りを覚えた。