消えたい は 消えない

鬱 うつ 病のリハビリのような 意味のあるような無いような

DAY 17

 

女性の看護師さんが来た。

 

腕の痛みを説明したが

拘束されている腕の部分の鍵は

別の人間の許可によるのだと言う。

 

 

「鍵システムなのか…」

 

 

外さなくて構わないから、

出来る限りで緩めてほしい、と伝える。

 

身体は起き上がらない

腕の部分は見えない

どうなっているのかが分からない

 

 

ただ…

ただ横になっているだけなのに

身動きが取れないことで

こんなに苦しくなるものなのか…と

拘束具、拘束衣のキツさを知る。

 

 

待っても待っても

緩めには来てもらえず、

我慢強さには自信があったが

あまりに長いので

再度叫ぶ。

 

 

ようやく痛みが無くなる程度

緩めてもらったが、

 

薄暗いベージュの世界

音の無い部屋

時々響く誰かの叫び声

身動き出来ない身体

時間の分からない状況

目が冴えて眠ることは出来ない

 

 

時が止まっているのかと思うほどの感覚の中

その我慢と息苦しさに

孤独に向き合い続けた。