消えたい は 消えない

鬱 うつ 病のリハビリのような 意味のあるような無いような

DAY 55

 

なんとなく、

入院当初に比べて

普通に扱われている…と言うか、

 

危ない状態では無いと判断されて

接してもらっている気がしていた。

 

 

そもそも、

双極性障害の二型

(躁と鬱、上がったり下がったり)から、

 

がっつり鬱になって

全く上がらない状態の人間だったわけで、

 

この閉鎖病棟

抵抗する気力も無い。

 

 

だから、

「出してくれ感」のある人を見ると、

 

同じ空間にいるのが

不思議な気がした。

DAY 54

 

私が居た病棟は

年齢も性別も様々で

偏りが無かった。

 

病名は分からない。

 

ただ、

「どう見ても普通」で

何でここに居るのだろうか、、、

と思う人は多かった。

 

 

そして

私もまた、その類であり

挙動も普通

会話も普通

発狂もしない

暴れもしない

 

そういう人達の割合は

とても高かった。

 

 

想像以上に精神病棟は

イメージと違う点は多い。

DAY 53

 

読む本はある。

 

読む時間もある。

 

が、

読む集中力が続かない。

 

 

妙な焦燥感に包まれる。

身体のイラつき…のような、

心のイラつき…のような、

何とも言えない感覚。

 

 

頓服薬として出されていた、

気分を落ち着かせる系の薬を

頻繁にもらいに行き、

 

ついに通常の食後の薬に

含まれることになった。

 

 

常に

「薬の実験体になっている」

そんな気持ちだった。

DAY 52

 

窓はあっても外は見えない。

 

5cmほど開けられるけれど、

何もわからない。

 

 

介護士スタッフさんが

「何か売店で買ってきますか?」

と声掛けをしてくれる。

 

でも、売店を知らない。

どんな物が売っているのか

口頭で伝えてもらうだけ。

 

 

売店を見てみたいな…)

が、

久しく芽生えた願望だった。

DAY 51

 

精神病 精神科は、

 

主治医探しが

 

テーマと言ってもいい気がする。

 

 

他の病気の

セカンドオピニオン以上に

たくさん必要かもしれない。

 

半分、

性格診断や占いをされているようなものだ。

人によって見方、考え方、治療方針が

違い過ぎる気がする。

 

そして、

薬の効果が出るのに時間を有する。

 

患者の思い、過ごしてる時間と

ズレがかなり出る。

 

 

難しい。

 

 

とにかく手に負えない、

何か起きる、起こすかもしれない、

そんなステージにいるのなら

 

通院より入院…というのは

正しい選択な気がする。

 

 

通院で

医者探しで消耗して

社会で消耗して苦しむよりは、

 

入院で

良い主治医と当たらなくても、

ある程度は臨床経験に基づいた薬を飲んで

合う合わない、

どうなるのか…を

 

キッチリした規則正しい生活、リズム、食事、

の中で

確実に試すことが出来る。

 

 

自己流ではないその経験は、

後の主治医探しにも

自己管理、

メンタルコントロールにも

 

必ず役に立つ。

DAY 50

 

薬の効果確認のタイミング…

 

ぐらいしか

 

主治医はやっては来なかった。

 

 

出入口が鉄の扉で塞がれている病棟である。

 

なんだかさらに疎外感が増す。

 

 

主治医に頼る感じ…は最初はあった。

けれど、

だんだんと薄れ、

不信感へと変わる。

 

かと言って

誰に頼れるわけでもない。

 

 

看護師さんは

皆優しくて丁寧だった。

 

しかし、

「主治医に伝えておきますね。」

「主治医に伝えておくしか出来なくて…」

というスタンスは

変えられないようだった。

 

 

まぁ、

当たり前なんだけれど。

DAY 49

 

薬は

飲んで試して、

 

二週間は様子を見られる…

 

の繰り返しで

合う薬と症状を判断している感じだった。

 

 

怪我や内臓系疾患と違って、

 

精神病は

見た目で分かる症状や、患者自身からの話、

心理検査などで判断しないといけないわけで

 

医者側もシンドイと思う。

 

 

患者側も

何の病気なのか?

本当にその病気なのか?

薬は合っているのか?

 

とシンドイ。

 

そして薬は飲んでから

ある程度の期間を置き、

血中濃度を調べて判断される。

 

だから、「合う合わない」も

期間が必要。

その待ってる間がシンドイ。

 

とにかくシンドイ。