消えたい は 消えない

鬱 うつ 病のリハビリのような 意味のあるような無いような

DAY 22

 

どこを走っているかは

全く分からないまま、

 

サイレンを響かせて

だいぶ長い間

救急車は走った。

 

 

 

ようやく到着して、

ストレッチャーごと降ろされ

看護師さんが出迎えてくれて

挨拶された。

 

変わらず固定されたままで、

上と横しか見えないので

チラッとしか見えない。

 

そして建物の中に入って

クルクルと目まぐるしく移り変わる天井だけを見ながら

なすがままに運ばれていく。

 

 

そして診察室に入ると

「主治医です。

これからお部屋の方に移動になりますからね。」

と一瞬の挨拶が終わり、

 

またグルグルと天井が移り変わっていく。

 

 

ようやく着いた先は

とても薄暗く、

蓋の無い便器付きの 監獄部屋のような

取り調べ室みたいな監視窓のある、

何とも言えない異質な空気の部屋だった。

 

 

とにかく暗くて

あのベージュの部屋の方が

まだ明るく清潔感もあったが、

 

ここでは なにより

「拘束具は無しで良いか」…と

判断されたのが救いだった。